朝食を食べない人で動脈硬化が進行
動脈硬化には2つのタイプがある。1つは「アテローム性動脈硬化性」。血管の内膜にコレステロールや脂肪が柔らかい沈着物(プラーク)となってたまっていき、血液の通り道が狭くなり血液をスムーズに通せなくなり血流が悪化する。
もう1つは、血管の中膜の部分にカルシウムが沈着して血管が硬くなる石灰化と呼ばれるタイプ。血管の石灰化が進行すると、血管が伸び縮みしにくくなってしなやかさがなくなり、血流によるダメージを受けやすくなる。
研究では、アテローム性動脈硬化症の測定については、超音波検査で頸動脈、腎臓の腹部大動脈、大腿動脈を調べ、プラークがどれだけたまっているか調べた。心臓に血液を供給している動脈でのカルシウムの沈着についても調べた。さらに全身の6ヶ所(左・右傾動脈、左・右大腿動脈、冠動脈)を調べ、全身性動脈硬化症の判定も行った。
その結果、「朝食抜き派」は「朝食重視派」に比べ、頸動脈で21%、腹部大動脈で17%、それぞれ動脈硬化が進行していることが明らかになった。
「朝食抜き派」では、非冠動脈性動脈硬化症のリスクが1.55倍に、全身性動脈硬化症のリスクが2.57倍に、それぞれ上昇していた。
腹囲周囲径、体格指数、血圧、コレステロール値など、アテローム性動脈硬化症の危険因子となる検査値も、「朝食抜き派」では高い傾向が示された。
いかがでしょうか。難しい言葉も多いですが数字で示されるとリアリティーがありますね。是非朝食は忙しいなどと言わず摂るようにしたいものです。